4月3日発表の米国雇用統計(3月分)発表後は「予想値より強さ高い雇用」と「市場の冷静さ」が交差する結果となり、ドル円へは発表後に159円後半まで上昇したのちに発表前のレートに押し戻され、影響は限定的なものとなりました。
影響が限定的となった背景
その他の考えられる要因
・米国祝日による薄商いの影響(NY証券取引所・NASDAQ完全休場)
・160円近くでの円買い介入警戒
政策金利の方向性として
雇用の強さから「利下げ観測は後退し、年内据え置き観測が強まった」とされる他方、賃金上昇率の鈍化とイラン情勢の不透明感により、過度なタカ派寄りな見方を和らげたと考えられます。
「予想値より高い雇用の強さ」と「市場の冷静さ」
雇用は予想値よりかなり強い結果が出ました。・非農業部門雇用者数:+178,000人、失業率:4.3%
予想(約+60,000人前後、失業率4.4%程度)
・3月の大幅な雇用者数増は医療ストライキの終了や、気温上昇などの「一時的な反動」との見方が有力です。
また、「前月の雇用者数は-9.2万人 から -13.3万人に下方修正されていてる」点。および、「直近3ヶ月平均の雇用増は約68,000人と低水準である」点は、雇用環境の基調改善の確信が持てない要因となっています。
賃金上昇鈍化の与えた影響
一方、賃金上昇率は(前年比3.5%:ほぼ5年ぶりの低水準)となりました。
米国では賃金上昇率はインフレ度合いを測る指標として見られる点があります。
賃金上昇の鈍化は、インフレ懸念を和らげ、「賃金は落ち着いている安心感」を市場に与えました。
まとめ
4月発表雇用統計の強い雇用結果から、「利下げ観測は後退した」との見方が強まりました。他方、「賃金上昇率の低さが過度な利下げ後退観測を緩和した」とみることができます。現時点のドル円は、目先は160円という節目を意識しながらも、中東の火種による原油高がどこまでインフレを再燃させるか。市場の視点は「雇用」から再び「物価と地政学」へと移っています。
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